SCにDXは必要か!?
Vol.12 | 2020年10月
SCとデジタルトランスフォーメーション(DX)
今号の『中山の視点』では、コロナ禍に大注目のキーワード、デジタルトランスフォーメーション(DX)はSCに必要かを検証します。データやデジタル技術を活用してビジネスモデルを変革し、価値提供の方法を抜本的に変えることを標榜するDX、SC業界にどう影響するか。ぜひ、最後までお付き合いください。
【祝・開店】CASACOLORが今月も新店をオープン!
サロンクオリティの最上級カラー専門店、CASACOLOR様が先月の2店舗に続き、プラーレ松戸店(千葉県松戸市)の出店を弊社と共に実現されました.。
中山の視点:SCにデジタルトランスフォーメーション(DX)は必要か!?
弊社代表 中山亮 [ SC経営士 | SC協会業務広報グループ 副グループ長 ]が、SC業界の今と未来を考察します。
① 2021年度予算を考える 〜デジタル化元年のスタート〜
高校サッカー選手権は12/31開幕で決定しました。コロナ禍に翻弄された2020年ですがようやくリアルなイベントが開催されてきています。一方で、スペインの2度目の緊急事態宣言など欧州は全面的な自粛が続き予断を許さない状況です。9月で年度が半分過ぎて、私の元には次年度予算の相談が多く舞い込んでいます。2021年度、皆さんのSCではどのような方針を立てていますか。
一つ言えることは『2019年度計画は全面参考にならない』です。社会が変わった以上、その影響が大きいSCもまた変わらざるを得ません。顧客に変化がある以上、変化を伴う必要があります。では、何をどのくらい変化する必要があると思いますか。弊社では全体予算や構成の2〜3割を変化すべしと提唱しています。特に私が捉える視線の先にあるのは2021年度=SCデジタル化の本格的なスタートです。
② 流行ではなく、ニーズを追う 〜スマホ保有率93%社会でのSC〜
流行のデジタル化としてDXを推奨するつもりはありません。必要があるから変えるのです。
博報堂メディア研究所の最新メディア定点調査ではスマートフォンの保有率が遂に90%を超え93.2%となりました。情報入手先も20代以降はスマホが過半数、メディア接触時間は400時間を超えています。コロナで接触時間は増幅し、今後のSCがこれを無視することは、お客様との関わりを自らシャットダウンすることに等しいと思います。
SCは今トレンドであるものを積極的に誘致し価値を向上してきた歴史があります。同質化した結果、大規模モールの登場で駅前が疲弊し小型施設が苦しい状況なのはSC白書にも明らかで、今大事なことは「よその真似」ではなく自分の商圏のお客様ニーズをいかに理解し、MDや販促・管理までSCのサービスとして表現していくかです。2020年代のSCが追うべきは流行ではなくニーズです。スマホ93%時代、お客様はSNSで情報を得てGoogleなどの口コミを参考にして動きます。商業サイドの宣伝には認知向上の役割は継続して残りますが、真の顧客コミュニケーションはデジタル媒体へ移行したといって過言ではないでしょう。
DXというと難しいことのように感じるかもしれませんが、その本質はSCとしてある情報を正確に的確に、基本全部デジタルに載せることです。みなさんのSCでは全体情報の何割をデジタルで取得することができますか?リアルで来てもらわないとわからない、集客とはリアルだというSCはぜひこの機会をチャンスと捉えデジタルでの情報共有手法の確立を検討ください。
③SCデジタル化のポイントをご紹介
上記の通り、SCのデジタル化は今のリアルの延長にあります。簡単に手法や考え方を記載します。
【SCデジタル化の3大ポイント】
・情報接点/最新SC情報をスマホで全て手に入れることが可能
・購買行動/オンラインで買い物、自宅や遠隔地からでも予約や問い合わせが24時間可能
・印象統制/画像や動画で見れるSC情報が100種類(枚)以上あり、お客様の口コミや 生の声を常に他のお客様にも見ることが可能でSCがコントロールしている
【上記達成の手法】
EC検討・ポイントシステムアプリ化・予約など顧客行動のモバイル化は必須です。
情報配信はコピペをやめて、SNSを絞る。3つの媒体に垂れ流す情報なら要りません!ターゲットを正確にソリッドに絞りましょう。自社の数値をきちんと把握し、お客様の声と数値の推移の連携する勝ちパターンをデジタルデータから見つけるようにします。外部企業を含めたマーケティングにこそデジタルは活用すべきです。
◎デジタルトランスフォーメーション
=デジタル技術で人々の生活を豊かにすること
=お客様がモバイルでできることを最大限増やすこと
いきなり全部できないな、というSCはぜひ顧客管理/分析から始めて下さい。誰がどこで何を買っている?どの販促・キャンペーン・特売が一番反響がよい?その世代は?時間は?単価は? これらを管理し、お客様のスマホとの接点を多く持ったSCが次の時代の勝ち組です。 弊社でも、アプリ化・デジタル分析を推進しています。SCのハード・コンセプト構築と共にぜひご一緒にSCのデジタルトランスフォーメーションを進めていきましょう。
セミナー・講習等のご案内
弊社代表、中山が講師を務めるセミナーが、日本ショッピングセンター協会(SC協会)主催で行われます。詳しくはこちらをご覧ください(動画の視聴は一部、SC協会会員限定です)。
関東甲信越支部WEBセミナー
・公開中 「ウィズコロナ時代に求められるテナント支援」
SC協会セミナー
・11/17 ※リアル「コロナ時代のSC開業、オープニング販促と開業後のチェックポイント」
・11/26 ※リアル「リスク管理、危機管理がSC経営にもたらす影響と対策」
・12/10-21 ※WEB配信「コロナ時代のSC開業、オープニング販促と開業後のチェックポイント」
SC協会冠セミナー
・11月 東京電機大学・大学院講演(全3回)
「SCのデジタルテクノロジー最前線」※渋谷某SCでの最先端VX実例講習を含む
『専門家派遣集中支援事業』活動のご報告
本年度より復興庁様に採択されました上記の事業で認定を受けて東北地方の商業施設へのコンサルティングを本格化しております。国の支援に基づく弊社の派遣事業ですので、該当の商業施設の方々だけでなく、どんな内容を実施しているかご興味のある方はお知らせください。老朽化した施設のV字回復モデル構築からコンセプト・収支予算の再策定まで、日本でも数少ないSC専門企業としてのプロの視点でコンサルティングを実施しております。
ホームページ、リニューアルのお知らせ
10月より弊社ホームページが順次更新され、新しくなりました。
・業務内容更新
・実績のリアルタイム掲載
・採用
等のページが新しくなり、リアルな今の状況をご確認頂けます。ぜひチェックしてみてください。
速報!SCビジネスフェア2021への出展が決まりました!
SCビジネスフェア2021はオンラインでの開催が発表されました。皆様と直接、お会いできないことは残念ですが、オンラインでぜひお会いしたく、弊社出展の詳しい情報は随時、ご案内します。
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